日本のCAPの歴史は、「子どもの権利条約」の歴史とぴったり重なります。権利条約が日本で批准されて15年、
そしてCAPが日本で正式に実践されて14年たちます。
子どもの権利の認識の日本での普及に、CAPは大きな役割を果たしてきました。
しかし、子どもたちの生きる現実は厳しく、おとなの都合でいとも簡単に子どもの権利は踏みにじられています。
子どもたちの声は聴かれることはなく、子どもたちの持っている力は十分に活用されることはありません。
わたしたちは、この社会に染み付いた子ども差別の現実に目を逸らさず、子どもへの暴力のない社会、
すべての子どもたちが安心して自分を大切な存在と感じることができる社会の実現を目指します。
子どもの内なる力を信じ、その力に働きかけていくエンパワメントの思想を根底に持つCAPの普及を通し、
社会変革のアクションを展開します。
そのためにJ-CAPTAは、CAPトレーニングセンターとして、世界のCAP30年、日本のCAP14年の歴史とCAPプログラムを守り、
地域のグループに質の高いトレーニングを提供し、地域のグループと一体となって子どもの視点からの人権尊重に徹した
エンパワメント教育活動を展開します。
またJ-CAPTAは、子どもの人権の視点に立った、子どもの教育・福祉行政および人権擁護の法制度や政策への提言・活動を積極的に
行い、国内および世界の子どもの人権擁護、暴力防止など類似の目的を持つ団体・個人との連携を進めます。
さらにJ-CAPTAは、子どもこそが今の社会を変えるよきパートナーであると考えています。
積極的に子どもたちの意見を聴き、十代のリーダーシップの育成を応援し、子ども共同参画社会を目指します。
同時に、日本の子どもたちだけでなく、アジアの子どもたちの実情に関心を持ち、世界的なレベルで子どもの暴力の問題に言及し、
平和を希求し、それに対してアクションを起こしていきます。
すべての子どもたちに「安心」「自信」「自由」の権利を。
2009年8月22日 設立総会にて